2018.02.04
お蚕様から糸をつむぐ… 糸引き体験と初午団子を作ろうワークショップ!
2月3日(土)
ワークショップ
「初午」まゆから糸を引く体験&初午団子づくり
を開催しました!
突然ですが!
これを読んでくださっているみなさまに4つの質問です。
① 飛騨の冬の現金収入って言えば…「養蚕」は、最も重要な位置にあったことってご存知ですか?
② また、その養蚕の主人公「お蚕様」は、人間が飼育してやらないと生きていけなくなってしまった家畜だってこと…つまり、人間が自分達のために利用して、人間の世話無しでは生きられなくなってしまった蛾ってご存知でしたか?
③ 蚕1匹の作り出す1粒の繭から糸を紡ぐと…なんと1300~1500mも取れるって(美術館から市役所前通って警察署や消防署まで)。
…だけど、1本が1㎜の100分の1といった細いものなので…絹織物1反(35㎝×11m)作るのに2700~3000匹の命をいただいているってこと分りますか?
④ また、2月の初午の日に「初午団子」を食し、商売繁盛祈願すること。養蚕を営んでいる家では繭の形にして、その他のご商売の方は、ソロバンの玉の形にしてコメ粉の団子を食べることで益々仕事がうまくいくと家族で食べていたこと。知っておられましたか?
当日は、始めに上の4つのお話を聞き、本物の昔ながらの「糸巻き機」などの道具をふんだんに使ってキラキラ光る、美しい糸をひきました。
まったく回転させるだけの単純作業なのに、実に興味深いものでした。
糸が繭から引っ張り出され、鍋の中で繭の踊る様子や糸巻きに幾重にも折り重なるように巻かれていく様子を観察しながら…飽きることはありません。
さて、お次は、初午団子作りを体験しました。
コメ粉を水で練り、形を整えて…グラグラのお湯に投入。
鍋底から浮かび上がってきたら…ハイ!OK!
きな粉をふりかけ、パクリ!な~んという素朴な味でしょうか!
はい!飛騨の名産。あの「みたらしだんご」もコメ粉で作ってあります。あれと同じ食感です。簡単にできますのでどうぞ、皆様もご家庭で作ってお仕事繁盛を祈念してください。
今回のワークショップでは、蚕の命と引き換えに人間の衣類にしてきたことの重みを、実際の正絹着物や何冊かの図書でビジュアルと感触で体感させていただけました。
講師の方の深い配慮に感謝します。こういった本物志向は、今後も美術館ワークショップにおいて意識していきます。
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古川郷土民芸会館
フルカワキョウドミンゲイカイカン
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