2018.08.16
私のお気に入り№5…墨と油彩と岩絵具の縁結び展
私のお気に入りの作品第5弾をお伝えいたします。
谷口氏の「高杉晋作の詩」です。
『独立独行して信念を貫いたために大変な禍を招いた。国が今日のような有り様となることはすでに知っていた。茶を煮て、酒を酌み、囲碁をして去る。これが自若(物事に驚かず、落ち着いている)として…死に就く心(死出の旅に出発する)である。』
…と…相当な覚悟の言葉…。
大政奉還を見ることなく、27歳で病死。新しい日本を作るんだと奔走した晋作。
その道半ばで倒れた後悔の念とも、人生を達観したとも、あとは任せたぞと吠えているともいえる勢いを感じています。
この「連獅子人形」は、下呂市の竹原文楽と称された作家の手によるものです。
昭和の初期から人形使い手として生きた作家です。
人形だけではなく、劇場舞台など全てのパーツを手作り仕立て完成させます。そして、音楽やセリフも含め、たった一人で百体以上の人形を…ストーリに合せて同時に動かすといった離れ技を持つ職人の作です。
飛騨の英雄の一人として数えられています。
足立氏作品の「菜洗い」です。他にも2作品あります。
飛騨の台所の1年間を締めくくる大仕事。
11月になると大きな樽に付け込み蔵に片付け、厳しい冬に備える大切な年中行事。
姉さんかぶりと、エプロン…長靴にゴム手袋…そんな定番の姿で赤かぶや白菜を切っては洗う。これが、懐かしさ漂う、冬を迎える飛騨の風物詩です。
大根・白菜の白・緑。かぶの赤。
蔵と人物エプロンの白と黒。
桶とゴザの茶。
これらの色の配分をお楽しみください。
私は、そんなことを考え、これらの作品の良さを感じています。皆様、是非とも実物を間近にして…体感してみてください。
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飛騨三女展
期間:9月5日(水)まで
開館時間:9:00~17:00
入館料:一般200円、高校生以下無料
※障がい者手帳の交付を受けている方と20名以上の団体は20%割引
休館日:月曜日
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飛騨市美術館
ヒダシビジュツカン
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〒509-4221 岐阜県飛騨市古川町若宮2-1-58
TEL:0577-73-3288
FAX:0577-73-5003
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